広報誌を制作するには、企画や構成、原稿作成、写真の準備、デザイン、校正、印刷など、さまざまな工程が必要です。「通常業務と並行して広報誌を作る時間がない」「原稿や写真は用意できても、読みやすい誌面にまとめられない」と悩む担当者も多いのではないでしょうか。
そのような場合は、広報誌制作の一部または全体を外注する方法があります。ただし、制作会社や印刷会社によって、企画・原稿・デザイン・印刷など対応できる範囲は異なります。広報誌を外注するときは、社内で対応することと外注することを整理し、自社に合った依頼先を選ぶことが大切です。
本記事では、広報誌を外注するメリット・デメリットから、依頼できる範囲、費用の考え方、制作会社・印刷会社を選ぶポイントまで解説します。広報誌を自社で制作するか外注するか迷っている方や、デザインから印刷まで相談できる会社を探している方は、ぜひ参考にしてください。
広報誌はどこまで外注できる?
広報誌の外注は、すべての制作工程を任せる必要はありません。一般的な制作工程は次のとおりです。
企画 → 構成 → 原稿・写真 → デザイン → 校正 → 用紙・製本 → 印刷
例えば、「原稿と写真は社内で準備し、デザイン以降を依頼する」など、社内で対応できることに合わせて、必要な工程だけ外注することも可能です。
企画・構成から依頼する
「何を掲載すればよいか分からない」「毎号同じような内容になる」といった場合は、企画・構成から相談できます。広報誌の目的や読者を整理し、特集・インタビュー・活動報告など、掲載する内容やページ構成を決めていく工程です。制作を始める前の方向性から相談したい場合に適しています。
取材・原稿作成を依頼する
掲載したいテーマは決まっていても、取材や文章作成まで社内で対応するのが難しい場合は、原稿制作を外注する方法があります。取材内容や社内から集めた情報を整理し、読者に伝わりやすい記事としてまとめてもらうことができます。原稿作成にかかる社内担当者の負担を減らしたい場合にも有効です。
デザイン・レイアウトを依頼する
原稿や写真を社内で準備できる場合は、デザイン・レイアウトから外注することもできます。文章量や写真の優先順位を整理し、見出し・本文・写真などを読みやすい誌面にまとめる工程です。「原稿はあるが配置方法が分からない」「毎号同じデザインになる」といった場合にも相談できます。
印刷・製本を依頼する
デザインデータまで社内で制作できる場合は、印刷・製本のみを依頼する方法もあります。サイズ・ページ数・用紙・厚さ・製本方法・部数などを決め、完成したデータを実際の広報誌に仕上げる工程です。仕様が決まっていない場合は、用途や予算、希望する仕上がりから印刷会社へ相談することもできます。
企画から印刷までまとめて依頼する
社内で制作工程を管理する負担を減らしたい場合は、企画から印刷までまとめて依頼する方法があります。企画・構成から原稿・写真、デザイン、校正、用紙・製本、印刷まで一連の流れで進められることがメリットです。工程ごとに別の会社へ依頼する必要がなく、広報誌全体の方向性も共有しやすくなります。
広報誌を外注するメリット
広報誌を外注するメリットは、デザインを整えられることだけではありません。主に次のようなメリットがあります。
- 社内担当者の制作負担を減らせる
- 情報を読みやすく整理できる
- デザインの品質を安定させやすい
- 用紙・製本・印刷まで相談できる
- 定期発行の制作を効率化できる
社内で対応する業務を減らしながら、読者に伝わる広報誌を継続して制作しやすくなることが外注するメリットです。
社内担当者の制作負担を減らせる
広報誌の担当者が本来の業務と兼務している場合、企画や原稿作成、写真収集、デザイン確認などが大きな負担になることがあります。必要な制作工程を外注することで、担当者がすべての作業を抱える必要がなくなり、本来の業務と並行して広報誌を制作しやすくなります。
読者に伝わりやすい構成に整理できる
広報誌は、集めた情報をそのまま掲載するだけでは、読者に伝わりにくくなることがあります。外注することで、誰に何を伝えるのかを整理し、情報の優先順位やページ構成まで含めて検討できます。単に誌面をきれいにするのではなく、企画や原稿の段階から読みやすい広報誌を目指せることがメリットです。
デザインの品質を安定させやすい
担当者や制作する号によってデザインが変わると、広報誌全体の統一感が失われることがあります。外注することで、文字サイズや配色、余白、写真の使い方などのルールを整え、号ごとのデザイン品質を安定させやすくなります。定期発行する広報誌のイメージを統一したい場合にも有効です。
写真や原稿に合ったレイアウトを提案してもらえる
原稿や写真がそろっていても、すべてを同じ大きさで配置すると、何を伝えたいページなのか分かりにくくなります。外注すれば、原稿量や写真の内容を確認しながら、情報の優先順位に合わせたレイアウトを検討できます。写真を大きく見せるページ、文章を読ませるページなど、内容に合わせた誌面を作りやすくなります。
用紙・製本・印刷まで考えて制作できる
広報誌は、デザインだけでなく、用紙や紙の厚さ、製本方法によっても仕上がりが変わります。印刷まで対応できる会社であれば、デザイン段階から実際の印刷物を想定し、サイズ・用紙・製本・部数などを含めて仕様を検討できます。見た目だけでなく、配布方法や予算まで考えた広報誌制作につなげられます。
定期発行する広報誌の制作を効率化できる
毎月・季刊・年数回など定期的に発行する広報誌では、毎号ゼロから制作すると担当者の負担が大きくなります。外注先と基本となるページ構成やデザイン、文字・写真のルールなどを整えておけば、2号目以降の制作を進めやすくなります。継続発行を前提とした制作体制を整えられることもメリットです。
広報誌を外注するデメリット・注意点
広報誌の外注には多くのメリットがありますが、費用や制作会社とのやり取りなど、事前に確認しておきたい点もあります。
- 社内制作より費用がかかる
- 情報共有や確認作業が必要になる
- 修正回数・スケジュールに条件がある
- 依頼先によって対応範囲が異なる
大切なのは、すべてを外注するのではなく、社内で行う工程と外部へ任せる工程を整理して依頼することです。
社内制作より費用がかかる
広報誌を外注すると、デザイン費や原稿作成費、取材費など、依頼する工程に応じた制作費がかかります。ただし、費用だけでなく、社内で制作した場合に必要となる担当者の作業時間や負担も含めて比較することが大切です。予算に合わせて、デザインのみなど必要な工程に絞って依頼する方法もあります。
制作会社との情報共有が必要になる
外注先に広報誌の目的や掲載内容を理解してもらうためには、社内からの情報共有が必要です。読者・発行目的・掲載したい情報・写真・過去の広報誌などを共有することで、制作会社との認識のずれを防ぎやすくなります。社内の確認担当者や連絡窓口をあらかじめ決めておくと、制作も進めやすくなります。
修正回数やスケジュールを確認する必要がある
制作会社によって、デザインの修正回数や原稿の締切、校正期間などの条件は異なります。発行日から逆算し、いつまでに原稿や写真を用意するのか、何回まで修正できるのか、最終確認はいつ行うのかを事前に確認することが重要です。印刷期間も含め、余裕を持ったスケジュールを組みましょう。
依頼先によって対応できる範囲が異なる
広報誌の制作会社・印刷会社によって、対応できる工程は異なります。デザインのみ対応する会社もあれば、企画や原稿作成、用紙選び、印刷・製本まで対応する会社もあります。自社がどこまで準備でき、どの工程を外注したいのかを整理したうえで、必要な範囲に対応できる会社を選ぶことが大切です。
広報誌を自社制作する場合と外注する場合の違い
広報誌は、自社制作と外注のどちらにもメリットがあります。自社制作は費用を抑えやすい一方、担当者の工数や制作スキルが必要です。外注は費用がかかりますが、企画やデザインなどを専門家へ相談できます。社内の人員・スキル・発行頻度・求める品質を整理し、自社に合った制作方法を選ぶことが大切です。
| 比較項目 | 自社制作 | 外注 |
|---|---|---|
| 制作費 | 抑えやすい | 外注費が必要 |
| 社内工数 | 多くなりやすい | 抑えやすい |
| 企画・構成 | 社内で検討 | 相談可能 |
| デザイン | スキルが必要 | 専門家へ依頼可能 |
| 印刷仕様 | 自社で判断 | 提案を受けられる |
| 品質管理 | 担当者に左右される | 安定させやすい |
| 定期発行 | 担当者の負担が大きい | 仕組み化しやすい |
広報誌を外注した方がよいケース
広報誌を社内だけで制作することに負担や難しさを感じている場合は、必要な工程を外注することで解決できることがあります。例えば、次のようなケースです。
- 制作する人手や時間が足りない
- 企画・構成が毎号決まらない
- 原稿や写真はあるが誌面にまとめられない
- デザインや印刷について相談したい
- 今の広報誌を見直したい
どこで困っているのかを整理し、必要な部分から相談することがポイントです。
広報誌を担当する人手が足りない
広報担当者が本来の業務と兼務している場合、企画から原稿収集、デザイン確認、校正まで担当するのは大きな負担になります。社内でしかできない情報収集や確認に集中し、デザインや印刷などを外注することで、担当者の制作工数を減らすことができます。すべてではなく、一部の工程だけ依頼する方法もあります。
毎号の企画や構成に悩んでいる
定期発行する広報誌では、「毎号似たような内容になる」「何を特集すればよいか分からない」と悩むことがあります。外注先へ相談すれば、発行目的や読者、伝えたい情報を整理しながら、特集やインタビュー、活動報告などの企画・ページ構成を検討できます。誌面のマンネリ化を見直したい場合にも有効です。
原稿はあるが誌面にうまくまとめられない
各部署から集めた原稿や写真はあるものの、どの情報を優先し、どう配置すればよいか分からない場合は外注を検討できます。文章量や写真を整理し、見出し・本文・写真に優先順位を付けながら、読者が読み進めやすい誌面へ整えることができます。素材は用意できるものの、その先の制作に悩んでいる場合に適しています。
デザインが毎号同じようになっている
定期的に広報誌を制作していると、レイアウトや配色が毎号同じになり、誌面に変化を付けにくくなることがあります。外注することで、これまでの広報誌の良さを残しながら、特集や掲載内容に合わせたデザインを検討できます。全体の統一感を保ちつつ、ページごとにメリハリを付けたい場合にも相談できます。
写真や文章をもっと見やすくしたい
写真や文章を掲載していても、情報量が多すぎたり、すべて同じ大きさで配置したりすると、重要な内容が伝わりにくくなります。写真の大きさ、文章量、見出し、余白などを整理し、読者がどこから読めばよいか分かる誌面に整えることが重要です。内容は変えず、見せ方から改善したい場合にも外注を検討できます。
用紙・製本・印刷の選び方が分からない
広報誌は、デザイン完成後にも用紙・厚さ・製本方法・印刷部数などを決める必要があります。印刷まで対応できる会社なら、ページ数やデザイン、配布方法、予算などを踏まえて、広報誌に合った印刷仕様を相談できます。紙の種類や専門用語が分からない場合でも、希望する仕上がりから検討することが可能です。
広報誌をリニューアルしたい
長年同じ広報誌を発行している場合、デザインだけを変更するのではなく、掲載内容やページ構成から見直す方法があります。現在の広報誌の課題を整理し、企画・原稿・写真・デザイン・用紙・印刷まで含めて再設計することで、今の読者や発行目的に合った広報誌へ改善できます。部分的な見直しから相談することも可能です。
広報誌は制作会社と印刷会社のどちらに依頼する?
広報誌の依頼先には、制作会社や印刷会社、デザインから印刷まで対応する会社などがあります。それぞれ得意とする領域が異なるため、次のように何を相談したいのかを整理して選ぶことが大切です。
| 依頼先 | 相談しやすい内容 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 制作会社 | 企画・編集・デザイン | 企画やデザインを重視 |
| 印刷会社 | 用紙・印刷・製本 | 印刷仕様を相談したい |
| デザイン〜印刷対応会社 | デザイン・用紙・印刷まで | 一貫して相談したい |
ただし、実際の対応範囲は会社ごとに異なるため、会社の種類だけで判断せず、事前に確認しましょう。
制作会社へ依頼する場合
制作会社には、広報誌の企画・編集・デザインなどを得意とする会社があります。誌面の企画から相談したい、集めた情報を整理したい、デザインを見直したい場合などに検討しやすい依頼先です。ただし、印刷や製本は別会社への発注となる場合もあるため、どこまで対応してもらえるのか確認しておきましょう。
印刷会社へ依頼する場合
印刷会社では、用紙の種類や厚さ、製本方法、部数など、完成した広報誌の使い方や予算まで踏まえた印刷仕様を相談しやすいことが特徴です。デザインデータが完成している場合はもちろん、会社によってはデザインから対応できます。依頼前に、企画・原稿・デザインなどにも対応しているか確認しましょう。
デザインから印刷まで対応する会社へ依頼する場合
デザインから印刷まで対応する会社なら、原稿 → デザイン → 用紙 → 印刷・製本を一つの窓口で相談できます。デザインと印刷仕様を別々に考える必要がなく、写真の見え方やページ数、用紙、予算なども踏まえて制作を進めやすくなります。原稿や写真はあるものの、その後の制作をまとめて相談したい場合にも適しています。
広報誌の外注費用は何によって変わる?
広報誌の外注費用は、ページ数や部数だけでなく、どの工程から依頼するかによって変わります。まずは、次の2つに分けると分かりやすいでしょう。
- 企画・原稿・デザインなどの制作費
- 用紙・印刷・製本などの印刷費
原稿や写真を自社で用意するのか、企画から依頼するのかによっても費用は変わるため、外注する範囲を整理することが大切です。
企画・構成
広報誌の目的や読者を整理し、特集内容やページ構成から依頼する場合は、企画・構成にかかる制作費が必要になります。掲載内容が決まっておらず、何をどの順番で伝えるかという段階から相談するほど、依頼する範囲は広くなります。社内で企画を準備できれば、デザイン以降のみ依頼する方法もあります。
取材・原稿作成
インタビューや取材、記事の執筆まで依頼する場合は、取材・原稿作成の費用が加わります。取材する人数や記事数、原稿の文字量、撮影の有無などによって必要な作業量は変わります。社内で原稿を用意する、素材だけ渡して文章を整えてもらうなど、どこまで依頼するかを決めておきましょう。
デザイン
デザイン費は、ページ数や誌面の内容、必要な図表・イラストなどによって変わります。原稿や写真を配置するだけなのか、情報整理やレイアウト設計から依頼するのかによっても作業範囲は異なります。定期発行の場合は、基本となるデザインを整え、次号以降も活用できるようにする方法もあります。
サイズ・ページ数
A4・B5などのサイズやページ数は、デザインの作業量と印刷費の両方に関係します。特にページ数が増えるほど、誌面を制作するページが増えるだけでなく、印刷に使用する用紙の量や製本仕様にも影響します。掲載したい情報量を整理し、必要なサイズ・ページ数を決めることが費用を考えるうえでも重要です。
用紙・印刷・製本
印刷・製本費は、使用する用紙の種類や厚さ、カラー印刷、製本方法などの仕様によって変わります。見た目の高級感だけで仕様を決めるのではなく、広報誌の用途やページ数、配布方法、予算とのバランスから選ぶことが大切です。仕様が分からない場合は、希望する仕上がりから印刷会社へ相談できます。
発行部数
広報誌を何部印刷するかも、全体の費用に影響します。社内・会員向けに限られた部数を配布する場合と、地域や顧客へ広く配布する場合では必要な部数が異なります。必要な発行部数を整理したうえで、用紙・ページ数・製本方法などと組み合わせて見積もりを確認することが大切です。
広報誌の制作会社・印刷会社を選ぶ7つのポイント
広報誌の依頼先は、制作実績やデザインの好みだけで決めるのではなく、どこまで相談できるかを確認することが大切です。特に次の7つを確認しましょう。
- 広報誌・冊子の制作実績
- 企画・構成への対応
- 原稿・写真の整理
- デザインの提案力
- 用紙・製本の提案
- 印刷までの対応範囲
- 制作後の継続支援
誰に何を伝えるのかを整理し、原稿・デザイン・印刷まで形にできる会社かが重要な選定基準です。
広報誌・冊子の制作実績があるか
まず確認したいのが、広報誌や会報誌、冊子などの制作実績です。Webサイトなどとは異なり、広報誌ではページ構成や文字量、写真の配置、印刷仕様まで考える必要があります。自社と近い広報誌の実績だけでなく、情報量の多い冊子を読みやすく整理した実績があるかも確認するとよいでしょう。
企画や構成から相談できるか
掲載内容が固まっていない場合は、デザインだけでなく企画・構成から相談できる会社を選ぶと進めやすくなります。広報誌の目的や読者を整理し、何を掲載するのか、どの情報を優先するのかまで一緒に考えてもらえるかを確認しましょう。特に広報誌をリニューアルする場合は重要なポイントです。
原稿・写真を整理してもらえるか
社内から集めた原稿や写真をそのまま渡すだけでは、読みやすい誌面にならないことがあります。文章量を調整したり、写真の優先順位を整理したりしながら、誌面に適した形へまとめてもらえるかを確認しましょう。「素材は用意できるが、どう誌面にすればよいか分からない」という場合には特に重要です。
デザインの意図を説明してくれるか
デザインを見るときは、見た目の好みだけでなく、なぜそのレイアウトや文字サイズ、配色になっているのかも確認しましょう。読者や掲載内容を踏まえ、読みやすさや情報の優先順位を考えたデザインになっているかが重要です。デザインの意図まで説明してくれる会社なら、社内での確認や修正判断もしやすくなります。
用紙・製本方法まで提案できるか
広報誌の仕上がりは、デザインだけでなく用紙の種類や厚さ、製本方法によっても変わります。ページ数や配布方法、写真の見え方、予算などを踏まえて、適した用紙・製本方法を提案してもらえるかを確認しましょう。紙の名称や印刷の専門知識がなくても、希望する仕上がりから相談できる会社だと安心です。
デザインから印刷まで一貫して対応できるか
デザインと印刷を別々の会社へ依頼すると、それぞれへの連絡やデータの受け渡しが必要になります。デザインから用紙選び、印刷・製本まで一貫して対応できる会社なら、完成した印刷物を想定しながら制作を進めやすくなります。社内担当者のやり取りを減らしたい場合にも確認したいポイントです。
制作後も継続して相談できるか
広報誌を定期発行する場合は、1号を制作して終わりではなく、次号以降も相談できるか確認しましょう。前号のデザインや制作ルールを活かしながら、掲載内容に合わせて改善を重ねられる会社であれば、継続的な制作も進めやすくなります。発行頻度や今後の運用まで伝え、対応体制を確認しておきましょう。
広報誌を外注する前に準備しておきたいこと
広報誌を外注するときは、すべての仕様を決めてから相談する必要はありません。まずは、分かる範囲で次の内容を整理しておくと、制作会社や印刷会社との打ち合わせがスムーズです。
- 広報誌の目的・読者
- 掲載したい内容や原稿・写真
- サイズ・ページ数
- 発行部数・納期・予算
- 過去に制作した広報誌
決まっていない部分も含めて相談しながら決めていくことができます。
広報誌を発行する目的
まず整理しておきたいのが、広報誌を「何のために発行するのか」です。例えば、企業や団体の活動を知ってもらう、会員へ情報を届ける、施設への理解を深めてもらうなど、目的によって掲載内容やデザインは変わります。明確な企画まで決まっていなくても、広報誌を通して実現したいことを伝えられれば、制作の方向性を検討できます。
読者・配布先
誰に読んでもらうのか、どこで配布するのかも整理しておきましょう。社員・会員・地域住民・患者・施設利用者やその家族など、読者によって必要な情報や読みやすいデザインは異なります。読者の年代や配布する場所、郵送・手渡しなどの配布方法が分かれば、文字サイズや用紙、冊子の仕様を考える手がかりになります。
掲載したい内容
特集、インタビュー、活動報告、イベント紹介、お知らせなど、掲載したい内容を大まかに整理しておきましょう。すべての記事を決める必要はありません。「この情報は必ず掲載したい」「毎号このコーナーを設けたい」など、優先順位が分かれば、必要なページ数や誌面構成を検討しやすくなります。企画自体を制作会社へ相談する方法もあります。
使用できる原稿・写真
社内ですでに用意している原稿や写真があれば、相談時に共有できるよう整理しておきましょう。完成した原稿でなくても、過去の記事や取材メモ、写真などが参考になります。**「素材はあるが、どう整理すればよいか分からない」という段階でも相談できます。**文章量や写真の内容を確認しながら、ページ構成やレイアウトを検討することも可能です。
希望するサイズ・ページ数
A4・B5などのサイズやページ数に希望があれば伝えますが、事前に確定しておく必要はありません。掲載したい情報量や写真、配布方法、予算などを踏まえて、適したサイズ・ページ数を相談しながら決めることもできます。「A4・8ページ」と先に固定するより、掲載内容を整理してから仕様を検討した方がよい場合もあります。
発行部数・納期・予算
発行予定の部数や希望する納期、おおよその予算が分かれば伝えておきましょう。これらは、用紙やページ数、印刷・製本方法などを検討する際の重要な条件になります。正確な仕様が決まっていなくても、希望する発行時期や予算感を共有することで、その条件に合わせた制作方法を検討できます。特に納期は早めの相談がおすすめです。
過去に制作した広報誌
すでに広報誌を発行している場合は、過去の冊子やデータを用意しておくと相談しやすくなります。「今の広報誌を読みやすくしたい」「写真をもっと活かしたい」「毎号の制作負担を減らしたい」など、改善したいこともあわせて伝えましょう。用紙名や印刷仕様が分からなくても、現在の広報誌を見ながら改善方法を検討できます。
「A4・8ページ・マットコート90kg」のように、専門的な仕様まで決めておく必要はありません。広報誌で困っていることや、どのような誌面にしたいのかを伝えるところから相談できます。
広報誌制作をスムーズに進めるためのポイント
広報誌を外注しても、社内での原稿収集や内容確認などは必要です。制作をスムーズに進めるため、事前に次の点を整理しておきましょう。
- 社内の確認担当者を決める
- 原稿・写真の締切を設定する
- 早めにページ構成を固める
- 修正・校正期間を確保する
- 印刷会社へ早めに相談する
発行日から逆算し、社内作業と外注先の制作工程を含めてスケジュールを組むことが重要です。
社内で確認する担当者を決める
広報誌では、各部署から原稿や写真を集めるなど、複数の担当者が関わることがあります。確認する人が決まっていないと、修正指示が分散し、制作が進みにくくなる場合があります。原稿やデザインを最終的に確認する担当者や、外注先との窓口をあらかじめ決めておくことで、情報や修正内容をまとめやすくなります。
原稿・写真の締切を決める
デザインを予定どおり進めるには、原稿や写真をいつまでに集めるか決めておくことが重要です。素材がそろわないまま制作を進めると、後から文章量や写真点数が変わり、レイアウトの修正が増えることがあります。発行日から逆算して社内締切を設定し、余裕を持って原稿・写真を準備することがポイントです。
初期段階でページ構成を固める
デザインへ進む前に、どのページに何を掲載するのか大まかな構成を決めておきましょう。表紙・特集・インタビュー・活動報告・お知らせなど、掲載内容とページ数を整理しておくことで、原稿量や必要な写真も把握しやすくなります。制作途中で大幅なページ変更が発生することを防ぎ、デザインも進めやすくなります。
修正・校正のスケジュールを確保する
広報誌では、デザイン完成後にも誤字脱字や日付、氏名、写真、掲載内容などを確認する校正が必要です。初稿の提出から修正、再確認、最終校正までの期間をあらかじめ確保しておくことが大切です。特に複数部署や関係者の確認が必要な場合は、社内確認にかかる日数も含めてスケジュールを組みましょう。
印刷直前ではなく早めに相談する
広報誌の用紙や製本方法、ページ数などは、デザインや費用にも関係します。印刷直前に相談すると、希望する仕様によってはデザインの調整が必要になる場合があります。企画やページ構成を考える段階から印刷会社へ相談することで、デザイン・用紙・製本・予算まで含めて広報誌全体の仕様を検討しやすくなります。
広報誌の外注に関するよくある質問
広報誌はどこまで外注できますか?
広報誌は、企画・構成・取材・原稿作成・デザイン・校正・印刷・製本など、さまざまな工程を外注できます。すべてを任せるだけでなく、原稿や写真は社内で用意し、デザイン以降を依頼するなど、必要な工程だけ外注することも可能です。対応範囲は会社によって異なるため、依頼前に確認しましょう。
原稿が完成していなくても依頼できますか?
原稿が完成していない段階でも、企画や構成から対応している会社であれば相談できます。掲載したい内容や伝えたい情報、過去の広報誌などを共有し、ページ構成や必要な原稿を整理しながら制作を進める方法もあります。「何を掲載すればよいか分からない」という場合は、企画段階から対応できる会社へ相談するとよいでしょう。
写真だけ用意してデザインを依頼できますか?
写真を用意し、デザインやレイアウトを外注することも可能です。ただし、写真だけでは誌面を構成できない場合もあるため、掲載したい内容や見出し、説明文なども整理する必要があります。使用する写真の優先順位や伝えたい内容を共有することで、写真を活かした誌面を検討しやすくなります。必要に応じて原稿作成も相談しましょう。
広報誌の制作にはどのくらいの期間がかかりますか?
広報誌の制作期間は、ページ数や依頼する工程、原稿・写真の準備状況、修正回数、印刷仕様などによって異なります。企画・取材から依頼する場合と、完成したデータを印刷する場合では必要な期間も変わります。発行日が決まっている場合は、校正や印刷期間も考慮し、できるだけ早い段階で制作会社・印刷会社へ相談しましょう。
広報誌の外注費用はどのくらいかかりますか?
外注費用は、企画・取材・原稿・デザインなどの制作範囲に加え、サイズ・ページ数・用紙・部数・製本方法などによって変わります。そのため、一律の金額で判断することはできません。どこまで自社で準備し、どこから外注するのかを整理したうえで、制作費と印刷・製本費を含めて見積もりを確認することが大切です。
少ない部数でも広報誌を印刷できますか?
少部数の広報誌に対応している印刷会社もあります。必要な部数が少ない場合は、部数や仕様に応じた印刷方法を検討することが大切です。発行部数だけでなく、サイズ・ページ数・用紙・製本方法・予算などを伝えたうえで、適した印刷方法を相談しましょう。少部数だからといって、必ずしも印刷を諦める必要はありません。
今使っている広報誌をリニューアルできますか?
現在発行している広報誌をもとに、デザインやページ構成をリニューアルすることもできます。「文章を読みやすくしたい」「写真をもっと活かしたい」「毎号似た誌面になる」といった課題を整理し、企画・構成から見直すことがポイントです。過去の広報誌を共有すると、残す部分と改善する部分を確認しながら制作を進めやすくなります。
制作会社と印刷会社のどちらへ依頼すればよいですか?
企画・編集・デザインを重視する場合は制作会社、用紙・製本・印刷仕様を相談したい場合は印刷会社が選択肢になります。ただし、実際の対応範囲は会社によって異なります。会社の種類だけで決めるのではなく、自社がどこまで準備でき、企画・デザイン・印刷のどこから相談したいのかを基準に依頼先を選ぶことが大切です。
デザインから印刷までまとめて依頼できますか?
デザインから印刷まで一貫して対応している会社であれば、まとめて依頼できます。原稿や写真をもとに、レイアウト・用紙・サイズ・ページ数・製本・印刷まで一つの窓口で相談できることがメリットです。デザインと印刷仕様を別々に考える必要がなく、仕上がりや予算を確認しながら広報誌全体を設計しやすくなります。
まとめ|広報誌の外注は制作範囲と依頼先を整理して選ぼう
広報誌を外注するときは、最初からサイズや用紙などの仕様をすべて決める必要はありません。目的・読者 → 掲載内容 → 社内でできること → 外注する範囲 → 制作会社選び → デザイン → 印刷の順番で整理すると、自社に合った依頼方法を考えやすくなります。
「広報誌を作る担当者が足りない」「原稿や写真はあるが誌面にまとめられない」「今の広報誌をリニューアルしたい」といった段階でも相談できます。
また、用紙や印刷方法が分からない場合や、デザインから印刷までまとめて依頼したい場合は、原稿・写真・デザイン・用紙・印刷を一つの窓口で相談できる会社を選ぶことも一つの方法です。まずは現在の広報誌で困っていることから相談してみましょう。
\デザインのご相談も/

