【印刷のプロが解説】飲食店の魅力を引き出すパンフレット制作術|シズル感を再現する用紙と加工の選び方

2026/01/13
2026/01/13

SNSやグルメサイトでの情報収集が当たり前になった現代、飲食店にとって「紙のパンフレット」はもはや古いツールなのでしょうか? 私たち印刷・制作のプロの視点から言えば、答えは明確に「ノー」です。むしろ、デジタル情報が溢れる今だからこそ、手に取れる紙媒体の価値はかつてないほど高まっています。

画面越しでは決して伝わらない紙の「手触り」や、厳密にコントロールされた「色の再現性」は、お店のブランド価値を直感的に決定づける力を持っています。スマートフォンの画面をスクロールして消えていく情報とは異なり、目の前に置かれたパンフレットは、料理を待つ時間や自宅での検討時間に「お店の世界観」を深く印象付けることができるからです。

本記事では、単なる集客ノウハウではなく、デジタルでは表現しきれない「料理のシズル感」や「店内の空気感」をいかにして紙の上に定着させるかという、印刷会社ならではの専門的な視点でパンフレット制作の勘所を解説します。

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企画・構成:五感を刺激するストーリー設計

お店の「魅力」を言語化し、読者の記憶に刻む

飲食店のパンフレット制作において、最初のステップは「言葉」と「コンセプト」の整理です。なぜなら、単にメニューを羅列するだけでは、WebサイトやSNSの代用で終わってしまうからです。印刷物としての価値を持たせるには、店主のこだわりや食材のルーツ、創業の背景といった、お店の「体温」が伝わるストーリーの言語化が不可欠です。

例えば、老舗の料亭であれば「三菱財閥ゆかりの別邸」といった歴史的背景を軸にし、カジュアルな店舗であれば「農家直送の瑞々しい野菜」といった素材への情熱を核に据えます。お店の強みを一本のストーリーとして紡ぎ出すことで、読者は食事という体験以上の価値を感じ、再訪や大切な人への紹介へと繋がります。

業態・目的別のパンフレット構成アイデア

パンフレットの構成は、お店の業態や「誰に渡すか」という目的によって最適解が異なります。印刷会社としてご提案する、代表的な3つのパターンを以下にまとめます。

  • 店舗紹介・集客型(カジュアル・居酒屋など): 店頭や近隣店舗に設置する「巻き3つ折り」が主流。表紙でシズル感あふれる看板メニューを見せ、中面で価格帯やこだわり、裏表紙に地図とLINE公式アカウントのQRコードを配置する、情報の即時性を重視した設計です。
  • 高級・ラグジュアリー型(料亭・高級レストラン): ブライダルや接待需要を意識し、あえて情報を絞り込んだ「余白」のあるデザイン。見開きの大きな写真で空間の静寂や空気感を伝え、上質な紙の質感で「おもてなしの姿勢」を体現します。
  • 採用・ブランド強化型: 客席から見えない厨房の活気や、生産者の顔が見える写真を多用。お店が大切にしている「志」を伝えることで、ファン(常連客)や共に働く仲間を募るための「ブランドブック」としての役割を持たせます。

五感を刺激し、来店後の体験を予感させる

良いパンフレットは、ページをめくるごとに「お店の音や香り」を感じさせるような構成になっています。これは、構成案の段階で「視覚(写真)」「触覚(紙質)」「聴覚(キャッチコピー)」をどう組み合わせるかを緻密に計算することで実現できます。

補足すると、パンフレットは「お店の分身」です。店舗に足を踏み入れる前の期待感を高め、食事を終えた後の余韻を自宅まで持ち帰ってもらう。そんな「食の体験」を補完するストーリー設計こそが、プロが作る飲食店パンフレットの真髄です。

デザインと写真:シズル感を逃さないための専門知識

脳に直接訴えかける「シズル感」の正体

飲食店のパンフレットにおいて、写真は単なる紹介文の補足ではなく、それ自体がメインコンテンツです。なぜなら、人間の脳は視覚情報、特に料理の「シズル感(美味しそうな質感)」に対して、空腹中枢を刺激する強力な反応を示すからです。

「シズル感」とは、肉汁が滴る光沢、立ち上る湯気の躍動感、冷えたグラスに付いた水滴の透明感などを指します。これらをプロの撮影技術で切り取り、誌面全体にレイアウトすることで、読者は無意識のうちに「食べてみたい」という衝動に駆られます。言葉を尽くす以上に、一枚の力強い写真がお店の技術と味への信頼を雄弁に物語ります。

印刷会社が求めるデータ品質:CMYKと解像度の壁

プロの仕上がりを実現するためには、デザイン段階での「テクニカルな品質管理」が欠かせません。Webサイトでは綺麗に見える写真も、印刷物にした途端に色がくすんだり、ぼやけたりすることがあるからです。

印刷会社が最も重視するのは、「CMYK(印刷用カラーモード)」での色調整と、**「350dpi以上の高解像度」**です。特に赤身の肉や緑鮮やかな野菜は、RGB(画面用)からCMYKに変換した際に色が沈みやすいため、印刷工程で「シズル感」を損なわないための高度な色補正(レタッチ)が必要になります。

たとえるなら、データ作成は「料理の下ごしらえ」です。適切な解像度と正確なカラー設定を施すことで、印刷機が持つ表現力を最大限に引き出し、料理の鮮度をそのまま紙の上に再現することが可能になります。

空間の「空気感」を伝えるビジュアル提案

写真は料理だけではありません。お店のライティング、テーブルの質感、スタッフの立ち居振る舞いといった「空間の空気感」をどう切り取るかも、デザインの重要なポイントです。

老舗のラーメン店なら、長年使い込まれたカウンターや厨房の熱気をあえて見せることで親近感と歴史を伝えます。一方で、高級ワインを供するレストランなら、ボトルのラベルの質感やワインの美しい色味を活かすため、背景を落としたラグジュアリーなライティングの写真を中心に構成します。

補足すると、デザインとは「お店の温度を伝えること」です。料理の細部から店内の雰囲気まで、一貫した世界観でビジュアルを構成することで、読者はパンフレットを手に取った瞬間から、お店の入り口に立っているような没入感を得ることができます。

印刷フェーズ:料理を最高に引き立てる「用紙」と「加工」

料理を美味しく見せる「用紙」の選択

印刷会社が飲食店のパンフレットを制作する際、最も神経を使うのが「用紙選び」です。なぜなら、選ぶ紙の種類によって、写真に写る料理の「温度」や「質感」が劇的に変わってしまうからです。

  • コート紙(光沢紙): 表面がコーティングされ、インクが沈まず鮮やかに発色します。焼肉のタレのツヤ、揚げたての衣の輝き、新鮮な魚介のみずみずしさを強調したい場合に最適です。
  • マットコート紙: 光沢を抑えたしっとりした質感が特徴です。和食やフレンチ、料亭のパンフレットなど、落ち着いた高級感や「品格」を重んじる場合に選ばれます。
  • 上質紙・高級紙: 表面にテクスチャがある紙は、オーガニックな素材感や、ワインリストのような「こだわり」を伝えたいときに効果的です。

用紙選びは「お皿選び」と同じです。提供する料理のジャンルに合わせ、最も美味しさが引き立つ「紙という器」を選ぶことで、印刷物の説得力は格段に高まります。

飲食店ならではの機能性:PP加工と耐久性の両立

飲食店のパンフレットは、時に油や水が飛ぶ過酷な環境(店内配架やキッチン近く)に置かれることがあります。また、メニューを兼ねる場合は何度も手に取られるため、印刷会社は「美しさ」だけでなく「耐久性」も考慮した加工を提案します。

ここで活躍するのが「PP加工(ポリプロピレンフィルム貼付)」です。表面を薄いフィルムで保護することで、水や汚れを弾き、角の折れや色剥げを防止します。さらに、グロスPPなら色の鮮やかさが強調され、マットPPならシルクのような滑らかな手触りが加わります。

補足すると、加工は「機能的なバリア」でありながら「演出」でもあります。汚れを気にせず長く使ってもらえる耐久性を確保しつつ、質感をコントロールすることで、手に取った瞬間の「しっかりとしたお店」という信頼感を醸成します。

金・銀で演出する「接待・ギフト」への特別感

高級店や、お土産・ギフトに力を入れている店舗にとって、パンフレットは「手土産の一部」としての価値も持ちます。こうしたケースでプロが推奨するのが「箔押し(ホットスタンプ)」加工です。

ロゴマークや店名に金・銀・銅などの箔を焼き付けることで、印刷では表現できない本物の金属光沢を付与します。これは、接待で利用するお客様や、ブライダル・お祝い事の検討をしているお客様に対して、「ここなら間違いない」という特別感と安心感を与える強力な視覚効果となります。

これは、料理の仕上げに振る「金箔」のようなものです。一点の箔押しがあるだけで、パンフレット全体の品格が底上げされ、お店のブランド価値をラグジュアリーな領域へと引き上げることができます。

活用と展開:店舗装飾・デジタルとの連携

店舗装飾ツールとの連動:ブランドの「統一感」を作る

印刷会社が飲食店をサポートする際、パンフレット単体ではなく、店舗全体の「装飾ツール」をワンストップで設計することを推奨します。なぜなら、店頭の看板、店内のポスター、そして手に取るパンフレットのデザインが統一されていることで、お客様の中に強固なブランドイメージが形成されるからです。

例えば、パンフレットで使用した「看板メニューのシズル写真」をそのまま屋外のタペストリーや店内ポスターに展開することで、お客様は迷うことなく「あの美味しそうな料理」へと導かれます。デザインのトンマナ(トーン&マナー)を揃えることは、お店の信頼度を上げ、一貫した世界観でおもてなしをするプロの姿勢を象徴します。

デジタルとのハイブリッド活用:紙を「入り口」にする

SNS時代におけるパンフレットの役割は、情報の「完結」ではなく、より深いファン化への「入り口」です。印刷会社視点では、紙媒体にデジタルへの導線をスマートに組み込む手法を提案します。

具体的には、パンフレットの裏表紙やメニューの隅に「LINE公式アカウント」や「Instagram」のQRコードを配置するだけでなく、最新の限定メニューや予約サイトへ直接飛べる仕掛けを施します。これにより、パンフレットで「情緒的な魅力」を伝え、Webで「最新の利便性」を提供するという、情報のハイブリッド活用が可能になります。

たとえるなら、パンフレットは「お店への招待状」です。紙が持つ保存性の高さを活かして自宅に持ち帰ってもらい、そこからデジタルを通じて再来店を促す。この循環こそが、現代の飲食店における販促物の正解といえます。

地域・ターゲットに合わせた「配布・配架」の戦略

完成したパンフレットをどこで配るか、という点においても印刷会社のノウハウが活かされます。エリア特性や業態に合わせて、ポスティング、店頭設置、近隣の提携店舗への配架、あるいはデリバリー・テイクアウトの商品への同梱など、最適な「届け方」を選択します。

特に、相模原市などの特定エリアの事例に見られるように、地域に根ざしたアナログ広告(看板・チラシ・パンフレット)は、近隣住民やビジネスマンといった「確実なターゲット」に対してデジタル以上に強い訴求力を発揮します。「どこで、誰が、そのパンフレットを手にするか」というシーンを逆算してデザインや仕様を最適化することで、配布の無駄を減らし、確実な集客へと繋げることができます。

【事例紹介】業態別・パンフレット制作の成功事例

老舗の味を現代に伝える「巻3つ折り」パンフレット

飲食店や食品販売において、最も汎用性が高く「プロの設計」が活きるのが「巻3つ折り」形式のパンフレットです。今回は、伝統ある味噌漬け商品の事例をもとに、制作のポイントを解説します。

添付の事例(「おオクボの豚みそ漬」)では、以下の要素が戦略的に配置されています。

  • 視覚的なストーリー展開(構成): 右側の表紙部分でブランド名を力強く打ち出し、中央の見開きでは「調理後のシズル感あふれる写真」を大きく配置しています。これにより、手に取った瞬間に「おいしさのゴール」を視覚で体験させ、読者の購買意欲を直接刺激します。
  • 「安心」と「価値」を伝える補足情報: 左面には「料理のポイント」や「保存方法」といった実用的な情報を整理して掲載しています。単においしさを伝えるだけでなく、購入後の具体的なシーンを想起させることで、商品の「付加価値」を高めています。
  • 印刷会社ならではのビジュアル提案: 背景には和を感じさせる落ち着いたテクスチャを採用し、筆文字のタイトルと合わせることで、老舗としての信頼感と格式を表現しています。こうした細かな質感の表現は、最新のデジタル印刷技術と適切な用紙選択(マットコート紙など)の組み合わせによって初めて実現します。

このように、限られた誌面の中で「ブランドの格式」「圧倒的なシズル感」「ユーザーへの親切心」を同居させることが、プロによるパンフレット制作の醍醐味です。

まとめ:プロの印刷が「味への信頼」を担保する

飲食店のパンフレットは、単なる情報伝達の道具ではなく、お店の「こだわり」と「味への自信」を具現化したブランドそのものです。

最新の印刷技術で再現されたシズル感や、手に馴染む用紙の質感は、デジタルでは決して届かない「おもてなしの心」を雄弁に物語ります。プロの視点による設計と高品質な印刷を組み合わせることで、パンフレットは味への信頼を裏付ける強力な販促武器となり、お客様を再来へと導く「招待状」へと変わります。

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執筆者

株式会社ニチゲン 編集部

デザインから印刷・製本までを社内で一貫して手がける、印刷会社です。高品質なメタリック印刷や特殊加工、図面・取扱説明書の製本など、用途に応じた最適な仕上がりを追求。個人から法人まで、柔軟で丁寧な対応を心がけ、仕様が固まっていない段階でも安心してご相談いただけます。印刷物の先にある「伝えたい想い」を、確かな技術と共に形にします。

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